ぼくの前に座っていた女性。電車にて
人差し指の第一関節までつっこまれた鼻の穴は、完全に戦意喪失し、本来のあるべき姿を失っていた。
人差し指は、高レベル危険区域に指定され、やけくそになっているのか。
取り出された人差し指には見事に丸まったボムが搭載されている。
女性は搭載されたボムを誰にも気付かれないように静かに床に落とそうとする。
取りだしたてのボムは、粘性が高いという事実を思い出したぼくは心の中で
やっやっやめてくれ!
叫んだ。
ほんとにやめてほしい。女性と目を合わさないようにしていたぼくは、ボムの行方を定かにできず、恐怖はしばらく消えなかった。
鼻のほじり方の最低ランクだった。
人格をうたがう。


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